主宰 kawano seiichi
川野誠一 (劇団大樹)

   ご挨拶にかえて・・・

   お元気ですか。皆様のお蔭を持ちまして劇団大樹も10周年を迎える事ができました。
   現在僕が最も信頼している演出家・山口あきら氏のお力を借り、氏が中野坂上にお持ちのスタジオにての公演が決定しました。
   上演作品の「ポプコーンの降る街」は関西で劇作家として活動されている、み群杏子氏の作品です。
   先日上演許可もおり今こうやって大樹は動き始めました。
   この作品に出会ったのは、もう7〜8年前でしょうか・・・
   シアターXの企画「名作劇場」に出演の折、共演させていただいた女優さんから
   「川野君の劇団でどう?ピッタリの作品よ」と言われ渡されたのが、この作品でした。
   読んでいると、心の温度が上がっていくような世界観に「いつかきっと」と上演を心に誓ったのを覚えています。
   しかしその台本には作者名が書いておらず、上演しようにも上演のしようが無かったのです。
   何年か経って僕はインターネットを始めました、たくさんの劇団がホームページを立ち上げ、
   WEBというものの発信力が小さくない時代になりました。
   そんな中、僕はネット上で再び「ポプコーンの降る街」と出会ったのです。
   そこには作者・み群杏子氏の名前はもちろん、この作品が「文化庁舞台創作賞佳作」を受賞している事もわかりました。

   劇団大樹の10周年を考えた時、僕の中には3つの作品がありました。
  
   「セイムタイム・ネクストイヤー」「ダニーと紺碧の海」そして「ポプコーンの降る街」

   どの作品も僕が宝物のように愛してやまない作品です。
   公演日程は12月の中旬、きっと街はクリスマスの飾りで溢れているでしょう。
   人に対して優しくなれる・・・そんな不思議な力をクリスマスは持っています。
   そんな空気の中の上演となれば、この「ポプコーンの降る街」はピッタリだと思うのです。
   そして今僕がこの作品を読み、この作品のキャラクター達を生き生きと演じてくれるであろう俳優達が集まってくれました。
   宮田智子さん、桜澤 凛さん、山田 純さん、そして牧口元美さん。本当に頼もしい方達です!

   小さな劇団による、小さな劇場での小さな公演ですが・・・名前と志の大きさはどんな劇団にも負けません。
   きっときっと楽しい作品にしますので、皆様どうか劇場へ足をお運び下さい!お会い出来る事を楽しみにしています!

   それでは、また劇場で・・・